2005.8.1 最近のお話

ニッケル水素電池とニッカド電池の相違点について
 
ニッケル水素電池はとてもデリケートな電池です。
ニッケル水素電池は寿命が短くニッカド電池ほどの耐久性もありません。
ニッカド電池は管理が悪く適当な保管方法でも1〜2年使えますが、
ニッケル水素電池は管理が悪いと最悪1ヶ月でダメになる場合があります。
ニッケル水素電池は電気容量が大きいため、ニッカド電池に比べ走行時間が長く、電池自体の発熱が
より多いため発熱によるダメージが電池寿命を短くする原因の一つになっています。
 
競技用として使用する場合の極端な話ですが、
レースレベルで使える期間は初めて使用した時から約20回もしくは約2ヶ月までです。
練習レベルで使える期間は約50回もしくは約6ヶ月までです。
ニッケル水素電池の劣化目安
使用回数での性能低下
(使用回数が多い人の場合
使用期間での性能低下
(初使用から使用せず保管した場合)
新品性能=100% 新品性能=100%
5回使用後=90% 初使用後1ヶ月使用せず保管した場合=95%
10回使用後=85% 初使用後2ヶ月使用せず保管した場合=90%
20回使用後=80% 初使用後6ヶ月使用せず保管した場合=80%
50回使用後=70% 初使用後12ヶ月使用せず保管した場合=70%







 

GP3700
現在、最も人気のあるバッテリー。
スタートからゴールまで、安定した電圧で非常に扱いやすい電池です。
コンスタントにラップを刻みたい周回レースに最適な電池です。
充電完了後、2時間まで初期電圧パワーが維持できます。

インテレクトIB3600V?
初期電圧が高く、8分仕様モーターの場合、スタートから2分経過ぐらいまでは
現在発売されている電池の中で最強のパワーを持っています。
ただし、2分を過ぎると遅くなります。
ベストラップレースに最適な電池です。
充電完了直後が最もパワーがあります。
充電完了後1時間経つと初期電圧パワーが落ちるので、注意が必要です。
V?は輸入業者ごとにバージョン表示が異なるためV?としています。
製造元ではバージョン表記はしていないようですので、輸入業者独自の表記らしいです。

インテレクトIB3800(X3800IBの製造元はインテレクトです。)
初期電圧が高く、8分仕様モーターの場合、スタートから3分経過ぐらいまでは
GP3700を上回るパワーを持っています。
ただし、6分経過ぐらいからGP3700よりも遅くなりやすいです。
スタート直後に前に出たい、同時スタートの予選や、決勝レースに最適な電池です。
充電完了直後が最もパワーがあります。
充電完了後1時間経つと初期電圧パワーが落ちるので、注意が必要です。

GP3300 (ヨコモZ3300HVR ・パワーズR3300の製造元はGPです。)
バージョンアップを繰り返しRCバッテリーのトップセルとしてここ数年がんばってきましたが、
いよいよ輸入業者での取り扱いが終了となりました。

SANYO RC3600HV
性能でも、価格でも、中国産電池にかなわず、駆逐されてしまいました。
競技用電池において、もはやサンヨーの時代は終わりました。
秋に登場する新型電池に少しは期待していますが、サンヨーもハイブリッドカー市場へ
向けて開発競争中とのことで、どうなる事やら・・・。

PANASONIC
早々にラジコン用電池に見切りを付けて、ハイブリッドカー市場に全力投球です。

 

充電方法について

下記温度状態になるように充電器と冷却装置を調整するとベストです。

GP3700 8分レース編
充電中の電池温度は35〜45度に保つ。(スタート時も、終了時もこの範囲内に保つのがおすすめです。)
・電池温度は充電電流とデルタピーク量の設定で調整可能です。
・バッテリーウォーマーやバッテリーヒートシンク等を併用することで、幅広い充電設定が可能になります。
・スタート時の温度は40度が最適です。(追い充電で電池を暖める場合、過充電はほどほどに)
電池温度は外気温により左右されますので、年間を通して同じ充電電流で充電するにはウォーマーやヒートシンクが必要です。

インテレクトIB3600&IB3800 8分レース編
メーカー公表の充電方法は最もパワーが出るベストラップ向けの充電方法で、前半と後半のパワー落差が大きくなります。
少しフラットな特性にするには下記方法をおためしください。
充電中の電池温度は35〜45度に保つ。(スタート時も、終了時もこの範囲内に保つのがおすすめです。)
・電池温度は充電電流とデルタピーク量の設定で調整可能です。
・バッテリーウォーマーやバッテリーヒートシンク等を併用することで、幅広い充電設定が可能になります。
・スタート時の温度は冬50度/夏40度が最適です。(追い充電で電池を暖める場合、過充電はほどほどに)
・充電完了直後が最もパワーがありますので、走行開始時間に合わせて充電をはじめましょう。
・充電完了後1時間経つと初期電圧パワーが落ちるので、注意が必要です。

夏期の屋外での充電について。
電池が充電中に熱くなり易いので、ファン等の電池の冷却装置を持たない方は2回に分けての充電をおすすめします。
充電中に電池温度が50度を超えると電池寿命が著しく短くなります。
・充電をスタートしてから3000mAhで一旦充電を停止してください。
・電池が冷めたら再度充電を開始してください。

 

ニッケル水素電池の保管方法について

ニッカド電池のように放電後に電圧が自然回復することはありません。
電池電圧がゼロになったまま放置すると、すぐに電池が死ぬ場合があります。
ニッケル水素電池は保管時の自己放電量が大きく、気温が高いとさらに放電量が上がるため
満充電した電池でも約2ヶ月放置すると残量がゼロになる場合があります。
このことを踏まえて、電池を保管する期間にあった管理方法を選ぶ必要があります。
 
ニッケル水素電池を使用した後、どのくらいの期間が空いて次回使用するかで判断してください。
 
・次回の使用が1〜7日後の場合は、ニッカドと同じく放電してから保管します。
 放電後1日以内に使用する場合に限り、デッドショート処理する事も可能ですが、
 デットショートした電池を1日以内に充電しなかった場合はたいてい電池が死にます。
 
・次回の使用が7〜14日後程度の場合は、使用後電池が残った状態のまま保管します。
 カラになるまで使用した場合は、電池容量の半分程度を充電してから保管します。
 使用前に電池を放電してから、充電します。
 
・次回の使用が14〜30日後の場合は、電池容量の半分程度を充電してから保管します。
 使用前に電池を放電してから使用します。
 パワーをきっちり引き出したい場合は、レース2日前に1Cレートで充放電慣らしをしてください。
 
・次回の使用が30日を超える場合は、満充電にしてから保管します。
 最低1ヶ月毎に1Cレートで充放電慣らしをして、再度満充電にて保管すると
 性能低下を最小限にとどめることが出来ます。
 

ニッカド電池との相違点について
ニッケル水素電池はとてもデリケートな電池です。
ニッケル水素電池は寿命が短くニッカド電池ほどの耐久性もありません。
ニッカド電池は管理が悪く適当な保管方法でも1〜2年使えますが、
ニッケル水素電池は管理が悪いと最悪1ヶ月でダメになる場合があります。


ニッケル水素電池は電気容量が大きいため、ニッカド電池に比べ走行時間が長く、電池自体の発熱が
より多いため発熱によるダメージが電池寿命を短くする原因の一つになっています。











 

 

 

 

2002年 秋期バッテリー選手権
(サンヨーRC3300発売記念大会)

バッテリーの能力を計測したい方は、店頭までお持ち込み下さい。
約2時間で計測できます。
(4A充電→20分休憩→3A充電→1分休憩→25A放電の1サイクル)
受付 参加費無料で店頭にて受け付けております。
計測には約2時間かかります。
期間 受付終了(10月4日〜10月31日受付分まで)
賞品 A.D NO.1賞=一番電池容量(mWh)が多かった人にヨコモ・BCSシングルチャージャーを1個プレゼント。
S.A 高電圧賞=一番平均電圧(DS-AV)が高かった人にお好きな23Tリビルタブルストックを1個プレゼント。
A.D 高時間賞=一番放電時間(TIME)が長かった方にお好きな23Tリビルタブルストックを1個プレゼント。

 

総合性能測定記録 25A

計測機器 ターボ35
充電1回目 4A(0.03Vカット)
20分休憩
充電2回目 3A(0.02Vカット)
1分休憩
放電 25A(5.4Vカット)

できるだけ正確なデータを取るため、同一機械で測定しています。
ある程度の測定データが集まるまでは平均での比較はできないため、しばらく誤差があることをご了承ください。
中古バッテリーには使用回数を表示していますので劣化具合の参考にしてください。

名称

グレード オーナー 備考 定価

PEAK

REL-RES

ACT-RES

mAh

mWh

TIME

DS-AV

DS-1V/AV

SANYO RC3300HV 生バラセル MALTA NEW \7200 9.20 153 30.2 3256 22075 469 6.78 7.69
SANYO RC3300HV イーグル ZAP MALTA NEW \6500 9.17 138 27.4 3222 22070 464 6.85 7.80
SANYO RC3300HV ヨコモ ZAP2 MALTA NEW \7800 9.20 145 25.8 3229 22150 465 6.86 7.89
SANYO RC3300HV コスモ type-R MALTA NEW \10800 9.25 144 24.1 3298 22756 475 6.90 7.91
SANYO RC3300HV クラスター TEAM MALTA NEW \10500 9.33 162 29.2 3270 22268 471 6.81 7.94
SANYO RC3300HV アトラス 松 MALTA NEW \12500 9.28 151 26.3 3263 22449 470 6.88 7.98
                         
GP3300 生バラセル MALTA NEW \6800 8.94 130 27.9 3354 22471 483 6.70 7.63
GP3300 TRINITY S.A 中古 \??? 8.85 104 21.2 3243 22538 467 6.95 7.96
ヨコモ3300 FLASH  ZAP S.A 中古 \??? 8.87 111 23.4 3263 22286 470 6.83 7.75
パワーズ3300 LRP S.A 中古 \??? 9.08 125 22.3 3291 22806 474 6.93 7.82
パワーズ3300 LRP A.D 中古 \??? 9.01 122 24.6 3416 23331 492 6.83 7.96
パワーズ3300 エコー MALTA 中古 \14800 9.07 136 27.4 3187 21703 459 6.81 7.82
                         
金パナ P3000HV 生バラセル   NEW \7500 8.83 117 23.5 2975 19813 357 6.66 7.63
金パナ P3000HV                        
                         

表示内容

生セル=メーカー出荷状態(ノンザップド・ノンマッチド)
PEAK =充電ピーク電圧
REL−RES =内部抵抗指数
ACT−RES =内部抵抗指数
mAh =放電容量
mWh =放電電力量
TIME =放電時間
DS−AV =平均放電電圧
DS−1V/AV =1Vまでの平均放電電圧

 

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最終更新日: 2006/01/01